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意外に見落しがちな化粧品コンセプトの重要項目

公開日:2019年01月09日

最終更新日:2023/02/02

化粧品OEM開発ノウハウ集

皆さんはオリジナル化粧品を開発するとき、どのような部分から考えているでしょうか。
商品の企画を考えることが楽しくて、そちらにばかり目がいきがちですが、
実は一番重要なことは「商品のコンセプトづくり」なのです。
売れる商品のコンセプトを作るために、重要なポイントをわかりやすくご説明します。

コンセプトづくり基本の5か条

オリジナル化粧品を開発するとき、企画から考える方は多いと思います。
こだわりの成分を入れた化粧品を作りたい、化粧品のオリジナルカラーを作ってみたいなど、
さまざまなアイディアが出てくるかと思いますが、まず重要になってくるのがコンセプトメイクの部分です。

商品開発のコンセプトとは

まずは、自分の考えた化粧品の企画が市場にマッチするのか、消費者のニーズがあるのかなどを検証・分析する必要があります。化粧品のコンセプトとは、消費者に対して「この商品はこういった意図で作っています」といった、企業側のこだわりを伝える部分です。

将来的に、製造した化粧品のポジショニング部分に影響したり、パッケージデザインや価格といった部分にまで影響してきます。つまり、コンセプトは商品の核となる重要な部分になるので、ここをしっかり定めて、後々ブレることがないようにしましょう。

それでは、商品開発のコンセプトづくりに必要な5つの要素から考えてみましょう。

コンセプトづくりに必要な5つの要素

①どのような化粧品を作りたいのか

商品開発を考えるきっかけになる部分です。
自分がなぜこのような化粧品を作ろうと思ったのか、どういった化粧品にしたいのかを箇条書きでも良いので書きだしておくと、商品開発で迷ったときにそれを読み返すことで、ブレないコンセプトメイクができるはずです。

②他製品にない強みをみつける

ライバル商品が多数ある化粧品業界のなかで、オリジナリティは重要です。
それが他製品にない魅力的なものであればアピールポイント=強みとなります。
他の製品では見かけない成分であったり、安全な原材料にこだわってみたり、商品の強みを存分にアピールしてください。

③ターゲットを具体的に定める

化粧品製造には、ターゲット作りが非常に大切です。
ターゲットの年齢や好みなど、細かい部分までを具体的に想定して開発を進めれば、価格設定や販促に関する部分もおのずと見えてきます。
例えば、ターゲットが若年層であれば、低価格・可愛らしいパッケージデザイン・大手量販店で販売・SNSを使った販促、といった部分まで想定できるのです。

④開発ストーリーをつくる

自分がどのようにして化粧品を作ろうと思ったのか、ストーリー作りはそんなに難しくないはずです。
まずは開発しようと思ったきっかけ、そのために起こしたアクション、開発で苦労した部分、完成した化粧品を使用したことでどうなったか、などを入れることができれば、人を惹きつけるストーリーが完成するはずです。

⑤ネーミング作り

①~④までの要素を取り入れて、商品のネーミングを考えましょう。
こだわりの成分を推したネーミングや、商品の強みを取り入れた説明的なネーミングにするなど、さまざまな選択肢がありますが、これまで考えてきた商品コンセプトと合致したネーミングにすることが大切です。

■関連記事
ユーザーにコンセプトを上手に伝えるネーミングとは

コンセプト作りの最重要項目とは

商品開発に必要なコンセプト作りが出来たところで、次はマーケティングという部分で考察してみましょう。
売れる化粧品を作るためには、考えたコンセプトを調査・分析し、「CTPT」に当てはめて検証してみます。

  • 調査・分析

    化粧品業界のトレンドや市場調査、どういった層をターゲットにしてどのようなマーケティングを行うのかなどを決定する部分です。
    このような調査・分析を経て、商品コンセプトの裏付けを行います。

    コンセプト(C)

    消費者に対する、商品のアピールポイントとなる部分。
    商品コンセプトが、ターゲットとしている顧客にハマることが大切で、そのためには機能面での満足感と、使用や所有することで得られる精神的な満足感の両方を兼ね備えていることが大切です。

    ターゲット(T)

    顧客、消費者のこと。
    年齢、性別といった大まかな分け方だけではなく、セグメンテーションで分け、なるべく細かくターゲットを絞ることが重要です。
    ターゲットが決まると商品コンセプトもより詳細に作りやすくなり、ターゲットとコンセプトの整合を取ることは、企画の成功に直結します。

    プロセス(P)

    出来上がった商品をどのように市場に広めていくかを検討します。
    販促プロセスの場合、ターゲットの消費行動にあてはめたアクションプランを作ることで、具体的な販促の施策が見えてきます。

    ツール(T)

    プロセスで考察した内容を踏まえて、使用するツールを決めていきます。
    ターゲットによって方法はさまざまですが、テレビCMやSNSを利用する方法や、サンプル送付なども有効な手段として多く取り入れられています。

このように、「商品のコンセプトとターゲットの整合性をとり、ターゲットの消費行動に合わせたツールを使用して、有効的な販促プランを考える」ことが、
売れる商品作りには欠かせないポイントになっています。
なにより重要なことは、「顧客の気持ちを想定すること」だといえるでしょう。
このような検証を重ねることで、開発側の一方的な思い込みだけで商品開発を進めることなく、ターゲットとなるお客様目線の思考になって、より需要の高い商品を作ることができるのです。

コンセプトシートを作成する

続いて、コンセプトシートを作成しましょう。
コンセプトシートとは、「商品開発のコンセプトづくりに必要な要素」としてご紹介した5つの項目を、自分やほかの人が見ても分かりやすくまとめたシートになります。
コンセプトシートを作成する利点としては、「自分の頭の中が整理されること」「情報共有に役立つこと」「意見をもらうことで、修正点やアイディアをまとめやすくなること」といったことが挙げられます。

コンセプトシートの基本的な作成方法

・1枚のシートにまとめる
ページ数が多いと、説明的な余計な文章を書いてしまったり、本当に伝えたい大切な部分が埋もれて伝わりにくくなります。文字数もなるべく多すぎないよう、1枚にまとめることを意識しましょう。
・項目にわける

これまで考えてきたコンセプトを、「なぜ、いつ、どこで、誰に、何を、どのように、いくらで」という項目に分けます。具体的に例を記載すると、以下のようになります。

  • なぜ・・・企画の意図
  • いつ・・・使用する時間帯など
  • どこで・・・使用する場所
  • 誰に・・・ターゲット
  • 何を・・・商品説明
  • どのように・・・販促
  • いくらで・・・価格
  • ※これらの項目も、説明的になりすぎないよう、簡潔にまとめることが大切です。

・スケジュールと予算を考える

初期段階では大体のスケジュールと予算感でも良いかもしれません。
社内、もしくは取引先企業との打ち合わせを重ねることで、具体的なスケジュールの想定や開発の予算感が見えてくるでしょう。
それにより、商品価格や販促にかける予算なども決定できます。

このように、コンセプトシートにまとめることで、より簡潔に、必要な項目だけを伝えることができます。
コンセプトシートはたたき台なので、これを踏まえてより良い商品を開発できるよう、内容を精査することに役立てて下さい。

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