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その表現あり?なし?言い換え表現や知らないと損をする薬機法について

公開日:2019年04月01日

最終更新日:2023/02/02

化粧品OEM法律その他の知識

化粧品を販売するときに必要な「広告」。どのような広告表現をしたらよいのか他社の表現をみることも必要ですが、それだけでは知らないうちに法律違反をしているかもしれません。してもよい表現、してはいけない表現などを広告表現規制について定められている内容とともにご紹介します。

広告表現規制について

薬機法と景品表示法

薬機法・景品表示法は化粧品販売において、必ず知っておかなくてはならない法律です。 どのような概要なのか簡単にご説明します。

・景品表示法とは

そもそも広告表現規制とは、適切な広告の表現による消費者の自主的で正しい商品選択のために守らなければならないものです。
景品表示法は、正式名称「不当景品類及び不当表示防止法」(昭和三十七年法律第百三十四号)のことで、景表法とも略されます。不当な景品や表示によって消費者が惑わされ、本来求めていたものではない商品を購入してしまうことのないように、商品に付ける景品や表示を規制している法律です。

・薬機法とは

薬機法とは、正式名称「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」のことで、 化粧品、機能性化粧品、医薬品、医薬部外品、医療機器にむけた法律です。その名の通り、化粧品や医療品などの名称や表示、広告といった様々な事柄に規定があります。

景品表示法との違いは、薬機法は化粧品をはじめ医療関係というように対象が定まっていることが大きなポイントです。景品表示法はすべての商品が対象なので、化粧品を販売するには薬機法だけならず、景品表示法も違反していないか確認しなければなりません。

広告表現で規制される主な表現

・効果効能とは

定められた範囲をこえた効果効能をうたってはいけません。

・医師などの保証

商品の効果効能・性能について、医師などが保証したというような表現で著しく優良であると誤認される表現はしてはいけません。

・製造方法

化粧品の製造方法が虚偽であることはもちろんいけませんが、著しく優良であると誤認されるような表現もしてはいけません。

・効果効能、安全性の保証

化粧品の効果効能、安全性が確実で、あたかも保証されているかのように誤認されるような表現はしてはいけません。

以上のような規制が他にも細かく定められており、消費者が誤解するような表現を禁止する内容が多くみられます。

景品表示法で規制される表現

優良誤認表示

商品が実際のもの、または他の商品よりも著しく良いものであるように、誇張した表現をすることを禁止しています。

有利誤認表示

商品を購入するにあたって、実際の内容、または他の商品より著しく有利な条件で取引できると誤認されるような表現を禁止しています。

その他誤解されるおそれのある表示

2つの表示規制では漏れがあるため、その他誤認されるおそれのある表示も禁止とされています。

他にも景品表示法では、過大な景品を付けてはならないなど、消費者の確かな商品選択の環境を守る内容が定められています。

広告表示規制の種類

NG表現とOK表現

広告表示規制の種類、規制対象について、どのような禁止表現が法律によって規定されるのか、NG表現の具体例とOK表現をいくつかご紹介します。

NG表現
  • 「最高級のコラーゲン」→最高級や、世界一などの最大級の表現は使用できません。

  • 「お肌の細胞を活性化する」→化粧品の効果効能の範囲をこえています。

  • 「敏感肌の人も100%安心して使用できます」→安全性を保証するような表現はできません。

OK表現

化粧品において使用可能な効能の表現の範囲が定められており、56個の項目があります。

  • (1)頭皮、毛髪を清浄にする。

  • (2)香りにより毛髪、頭皮の不快臭を抑える。

  • (3)頭皮、毛髪をすこやかに保つ。

  • (4)毛髪にはり、こしを与える。

  • (5)頭皮、毛髪にうるおいを与える。

  • (6)頭皮、毛髪のうるおいを保つ。

  • (7)毛髪をしなやかにする。

  • (8)クシどおりをよくする。

  • (9)毛髪のつやを保つ。

  • (10)毛髪につやを与える。

  • (11)フケ、カユミがとれる。

  • (12)フケ、カユミを抑える。

  • (13)毛髪の水分、油分を補い保つ。

  • (14)裂毛、切毛、枝毛を防ぐ。

  • (15)髪型を整え、保持する。

  • (16)毛髪の帯電を防止する。

  • (17)(汚れをおとすことにより)皮膚を清浄にする。

  • (18)(洗浄により)ニキビ、アセモを防ぐ(洗顔料)。

  • (19)肌を整える。

  • (20)肌のキメを整える。

  • (21)皮膚をすこやかに保つ。

  • (22)肌荒れを防ぐ。

  • (23)肌をひきしめる。

  • (24)皮膚にうるおいを与える。

  • (25)皮膚の水分、油分を補い保つ。

  • (26)皮膚の柔軟性を保つ。

  • (27)皮膚を保護する。

  • (28)皮膚の乾燥を防ぐ。

  • (29)肌を柔らげる。

  • (30)肌にはりを与える。

  • (31)肌にツヤを与える。

  • (32)肌を滑らかにする。

  • (33)ひげを剃りやすくする。

  • (34)ひげそり後の肌を整える。

  • (35)あせもを防ぐ(打粉)。

  • (36)日やけを防ぐ。

  • (37)日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ。

  • (38)芳香を与える。

  • (39)爪を保護する。

  • (40)爪をすこやかに保つ。

  • (41)爪にうるおいを与える。

  • (42)口唇の荒れを防ぐ。

  • (43)口唇のキメを整える。

  • (44)口唇にうるおいを与える。

  • (45)口唇をすこやかにする。

  • (46)口唇を保護する。口唇の乾燥を防ぐ。

  • (47)口唇の乾燥によるカサツキを防ぐ。

  • (48)口唇を滑らかにする。

  • (49)ムシ歯を防ぐ(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。

  • (50)歯を白くする(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。

  • (51)歯垢を除去する(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。

  • (52)口中を浄化する(歯みがき類)。

  • (53)口臭を防ぐ(歯みがき類)。

  • (54)歯のやにを取る(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。

  • (55)歯石の沈着を防ぐ(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。

  • (56)乾燥による小ジワを目立たなくする。

  • ※引用 東京都福祉保健局

NG表現を効果効能の範囲内で言い換えると、
「お肌の細胞を活性化します」→「お肌のキメを整えます」のようになります。
もちろん一言一句同じにしなければいけないわけではなく、多少表現を変えても範囲内であれば問題はありません。 伝えたい情報を範囲内でどのように表現できるかがポイントです。

注意すべきポイント

特に気を付けたいNG表現

化粧品を販売するにあたって、広告表示などの表現は注意したい重要項目のひとつです。
特に化粧品の広告表現として気を付けたいNG表現がいくつかあるので注意してください。

・美白

美白というワードは、承認を受けた効果ではありません。薬用化粧品では「メラニンの育成を抑え、しみ・しわを防ぐ」と言い換えるか、注意書として「メラニンの育成を抑え、しみ・しわを防ぐ」という意味だということがわかるように表示すれば使用できます。一般化粧品では、メイクアップ効果で白くなるという表現が認められています。

・エイジングについて

使用すると若返る、衰えた肌の再生などの表現は化粧品の効果効能の範囲をこえています。年齢に応じたケア商品であるという表現にとどめましょう。

・シワを目立たなくする

化粧品の効果として小ジワをなくすという表現は、化粧品の効果効能の範囲をこえています。効果効能の範囲である、乾燥による小ジワを目立たなくするという表現から逸脱しないように気を付けてください。

・医薬品のような効果効能

化粧品を逸脱し、医薬品のような効果効能を謳うことはできません。

化粧品を販売する際は、詳しく下調べをして、法律違反にならないように細心の注意をはらうべきです。たとえ他社が使用している表現だとしても、調べずに使用しないように気を付けたいですね。

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