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化粧品の防腐剤|パラベンフリーは安全・危険?日本禁止の成分も解説

公開日:2023年12月19日

最終更新日:2023/12/19

化粧品OEM話題の成分

化粧品の防腐剤|パラベンフリーは安全・危険?日本禁止の成分も解説
化粧品の品質を保つために配合する「防腐剤」ですが、フリー処方やオーガニックコスメが流行している今、防腐剤に悪いイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。

化粧品を製造するにあたり、防腐剤の基礎知識は理解しておきたいものです。本記事では化粧品に防腐剤を配合する理由や安全性について解説していきます。

化粧品の防腐剤とは

化粧品は食品とは違い、常温で保管し開封後もしばらく使用するものです。さらに手で直接触れるため菌が繁殖しやすく、そのままの状態ではすぐに腐ってしまいます。

腐敗した化粧品を肌に使うと大量の雑菌が付着し、肌トラブルになりかねません。

そこで化粧品に配合したのが「防腐剤」です。防腐剤は微生物を死滅や減少させる効果があり、菌の繁殖を予防できます。安心できる品質で化粧品を提供するためには防腐剤の配合は欠かせないと言えるでしょう。

ポジティブリスト・ネガティブリストとは

医薬品医療機器等法によって定められた、化粧品に配合できる防腐剤・紫外線吸収剤・タール色素を示したポジティブリストと、防腐剤・紫外線吸収剤・タール色素以外の配合禁止成分を示したネガティブリストがあります。

日本の化粧品はポジティブリストに掲載された防腐剤しか配合できません。ポジティブリスト掲載の成分は全て安全性が認められているため安心して使用できます。

化粧品の防腐剤は安全?危険?

化粧品の品質を保つために必要な防腐剤ですが、刺激性が強く肌に悪いイメージがある方も多いでしょう。

実際、防腐剤は場合によっては肌トラブルになる可能性もある、刺激の強い成分です。ここからはどのような成分が安全・危険なのかをご紹介します。

日本で認められている成分は安全

日本で製造・販売している化粧品は、日本の規定によりポジティブリストに掲載されている防腐剤のみしか配合していません。

各成分の最大配合量や使用部位なども定められており、日本の化粧品の防腐剤は安全だと言えます。

また、日本で販売されている輸入化粧品もこれらのルールに従っています。禁止成分が配合された化粧品を販売することは薬機法違反となるので注意してください。

日本で禁止されている成分は危険性がある

ポジティブリストに掲載されていない防腐剤は、防腐効果が弱いもしくは肌への安全性が低い成分です。

海外通販から個人輸入した化粧品などは、日本では禁止されている防腐剤が配合されている可能性があります。
個人輸入は国内未販売のコスメが安く手に入りますが、安全面でのデメリットがあるので必ず国内で認められた化粧品を購入しましょう。

化粧品の防腐剤一覧|よく使われる成分は?

ポジティブリスト掲載の防腐剤の中でも特に配合されることの多い成分をまとめました。
全て防腐効果や安全性が認められた成分なので、化粧品開発の参考にしてください。

パラベン

パラベンは化粧品に最も配合されることが多い防腐剤です。パラベンの中にも種類があり、主に使用されるのは以下の4種類です。

  • ブチルパラベン

  • プロピルパラベン

  • エチルパラベン

  • メチルパラベン

上から順に防腐作用が強い成分となります。メチルパラベンは刺激性が少なく、敏感肌向けの化粧品に配合されることが多いです。

フェノキシエタノール

フェノキシエタノールはパラベンを使用しない化粧品に多く配合されています。パラベンより防腐作用は劣りますが、肌への刺激が少ないのが特徴です。

防腐効果と刺激の少なさを両立させるため、パラベンと組み合わせて使用することもあります。

安息香酸Na

安息香酸Naは水によく溶けやすく、化粧品だけではなく食品にも使用されます。
安定性が低いため単体で配合されることは少なく、パラベンと組み合わせて配合するのが多いです。

ヒノキチオール

ヒノキチオールは様々な微生物に対しての抗菌防腐作用が高く、顔用の化粧品ではなくかゆみ防止の目的として育毛剤などに配合されることが多い防腐剤です。

メチルクロロイソチアゾリノン

メチルクロロイソチアゾリノンは単品での使用は日本で禁止されています。必ず「メチルイソチアゾリノン」と同時配合しなければなりません。

一部海外では使用を禁止されている防腐剤のため、日本の化粧品にも使われることが減少しています。

防腐剤フリー化粧品は安全なの?

防腐剤は化粧品の品質を守るために必要な成分ですが、「防腐剤フリー」の化粧品が危険ということではありません。

防腐剤フリーの化粧品はポジティブリストには掲載されていないものの、静菌作用や抗菌作用が期待できる成分を配合し、製品の品質を保っています。

フリー処方や肌への優しさをアピールできるため、ここ数年のトレンドである手法です。

ただし、防腐剤を配合するよりは防腐効果が劣るため、防腐剤フリーの化粧品を作るためにはクリアしなければならない条件も多く、製造に通常より多くの費用と製造期間が必要になるケースや、希望の処方によって防腐剤フリーに対応できない場合があります。

パラベンフリーとは

パラベンフリーとは、パラベンを使用せずに製造した化粧品に使われる言葉です。パラベンの代わりにフェノキシエタノールを配合する場合が多く、パラベン配合の化粧品よりも肌への刺激性が低くなります。

実はパラベンの刺激もそこまで高くはないですが、防腐剤として一般の方にも知られている成分のため、パラベンを配合すると悪い印象を抱く方もいるようです。
こういった印象を払拭するためにも、パラベンフリーの化粧品を選ぶ企業が増えています。

高品質な化粧品開発には防腐剤が必要

防腐剤は安全で高品質な化粧品を製造するには欠かせない成分です。肌への刺激が強いイメージがあるかもしれませんが、日本で認められている防腐剤であれば基本的に問題ありません。

化粧品の種類や配合成分によって最適な防腐剤は異なります。理想の化粧品を作るには知識だけではなく、これまでの経験も大きなポイントとなるので、化粧品の製造はぜひ実績のあるOEMメーカーにお任せください。

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