化粧品OEM会社とは?化粧品業界の現状や課題を解説
化粧品業界を調べていると出てくる「化粧品OEM」という言葉。あまり聞き慣れない言葉のため、意味や依頼するメリットが分からない方も多いでしょう。
本記事では、化粧品OEM会社についてやメリット・デメリット、さらに化粧品業界の現状など、化粧品ビジネスを始める上で欠かせない知識を解説します。
目次
化粧品OEM会社とは
化粧品OEM会社は化粧品受託製造とも呼ばれ、発売元に代わって化粧品の製造を行います。
化粧品の製造に関するライセンスや設備、知識と経験が揃っているため、化粧品OEM会社に委託すればどの企業でも化粧品業界に参入できるのです。
意外にも化粧品OEM会社を活用しながら化粧品ブランドを立ち上げているメーカーも多く、化粧品の裏面表示を確認すると製造元が異なることも。一般的には名の知られていない企業がほとんどですが、化粧品業界の中でもOEMは大きな割合を占めています。
OEMとは
そもそもOEMとは「original equipment manufacturer」を略した言葉。日本では「他社の商品を製造すること」という意味で使われています。
OEM会社は化粧品に限らず、食品や電子機器など様々な業界に存在します。スーパーやコンビニなどで見かける「プライベートブランド」もほとんどがOEM製造です。
このようにOEM会社に製造を委託すれば、知識や工場を持たない企業でも簡単に自社ブランドを立ち上げられます。化粧品以外にも多くのメーカーがOEMを活用しているので、注目してみると面白いかもしれません。
化粧品OEM製造のメリット
ここからは化粧品におけるOEM製造のメリットを5つ解説します。
生産技術力がなくともオリジナルの化粧品が作れる
化粧品OEM製造を活用する最大のメリットが、どの企業でもオリジナル化粧品を作れるということ。
化粧品の製造にはライセンスの取得や工場の設営、法的知識、書類の提出など様々な作業が必要となります。これらを習得するには高いコストと長い年月がかかるため、本来であれば化粧品の製造は非常にハードルの高いことです。
しかし、化粧品OEM会社へ委託すれば上記の条件は必要なく、コストと時間をかなり削減できます。余った予算や時間を広告に活用したり、新たなビジネスを始めたりと有効活用できるため、化粧品OEMは非常に効率の良い化粧品ビジネスと言えるでしょう。
工場を持たないのでコスト削減に繋がる
化粧品を製造する上で最もコストがかかるのが工場の新設です。数十億以上かかるケースも珍しくなく、大手企業でなければ工場を持つのは難しいでしょう。
さらに工場は設営して終わりではなく、その後の維持も莫大な費用がかかるため長い目で見ないと採算が合いません。
ここが大きなデメリットとなり、化粧品ビジネスを諦めた企業も多いでしょう。しかし、化粧品OEMを活用すれば工場を持たずともオリジナル化粧品を販売できます。工場におけるコストを全てカットできるため、最小限のコストで化粧品ビジネスを始められるのです。
小ロットで発注のスモールスタートも可能
化粧品ビジネスを始めるにあたり、不安なのが過剰在庫です。在庫が多すぎると保管や管理にも費用がかかりますし、赤字のリスクを否定できません。
今から起業する方や化粧品ビジネスが初めての企業様であれば、スモールスタートで様子を見たいと検討しているでしょう。小ロット発注であれば初期費用が安く、さらに赤字のリスクも最小限に抑えられます。これは自社工場を持たないOEMだからできる方法です。
化粧品OEM会社によって最低発注数が異なりますが、ゼロ・インフィニティでは100個からの小ロット発注も承っています。もし、小ロット対応できるOEM会社をお探しでしたら、ぜひ下記からお問い合わせください。
需要に応じて生産できるので在庫を抱える必要がない
スモールスタートで在庫不足に陥り、売り上げのチャンスを逃すのが心配な方も多いのではないでしょうか。化粧品は企画段階から完成までに時間がかかりますが、その後は処方変更等がなければ発注から1〜2週間で納品ができます。
そのため、売れ行きに合わせて発注のタイミングや数を調整できるのも化粧品OEM製造のメリットです。ロット数の調整はOEM会社によっても異なるので、詳しくは担当者に確認してください。
容器の準備からデザインまで依頼できるOEM会社がお得
化粧品の販売には中身だけではなく、容器やデザインデータの準備も必要です。実は容器やデザインは受け付けていない化粧品OEM会社も多く、基本的には自社で用意しなければなりません。
しかし、中には弊社のように容器の準備やデザイン、薬事対応などワンストップで対応している会社もあります。全てを同じ会社に委託する方がコスト・時間ともに節約できるため、OEM会社を選ぶ際に重要視すると良いでしょう。
化粧品OEM製造のデメリット
メリットの多い化粧品OEM製造ですが、自社工場を持たないゆえのデメリットもあります。デメリットの解決方法についても解説していくので、併せて確認しましょう。
製造状況を把握しにくい
工場を持たないため、リアルタイムでの製造状況を把握しにくいというデメリットがあります。
そのため製造スケジュールの調整や管理が難しく、状況によっては希望納期に間に合わないという可能性も。販売スケジュールにまで影響するので、製造状況の把握はできるだけしておきたいものです。
化粧品OEMならではのデメリットではありますが、担当者と密に連絡を取っておけばある程度の把握はできます。OEM会社を選ぶ際は担当のサポート体制も重視すると良いでしょう。
化粧品業界の現状|異業種からの参入も
ここ数年で食品メーカーなど、異業種企業が化粧品業界へ参入することも増えています。
一見難しそうに見える新規参入ですが、本業でのノウハウを持って参入するため他との差別化をしやすいというメリットがあります。話題性も担保できPRしやすいのも異業種参入の強みでしょう。
一方で化粧品に関するノウハウがないのが異業種参入のデメリット。そこで多くの企業が活用するのが、化粧品OEM製造です。本業の知識を活かしながらOEM会社と手を組むことで、より魅力的な製品開発が行えます。
化粧品のシリーズ化販売の例
化粧品の異業種参入によるシリーズ化は、ヤクルトや味の素などの大手企業だけではありません。
意外にも穴場なのが地方産品の化粧品のシリーズ化です。北海道ならラベンダー、岡山県ならオリーブ、岐阜県なら下呂の温泉水などその地方の特徴を活かした化粧品OEM製造も可能です。
観光業のノウハウを取り入れながらお土産としての化粧品を販売するのも、化粧品業界で上手く生き残る一つの手と言えます。
海外マーケットへの参入も増加
日本製の化粧品は海外でも非常に人気が高く、輸出を目的とした化粧品製造も増えています。特に中国・韓国・インドなどアジア周辺国で化粧品市場が大きくなっており、化粧品ビジネスは海外マーケットも非常に狙い目です。
まだまだ海外では日本製化粧品の「定番ブランド」が確立されていません。一度ヒットすれば大きな利益となるので、海外参入を検討する企業が増えているのも化粧品業界の現状です。
化粧品OEM会社が抱えている問題
メリットの大きい化粧品OEMですが、ノウハウのない企業でも簡単に化粧品販売が行えるようになり化粧品業界が飽和状態という問題もあります。
この問題を解消するには、他社との差別化やターゲット層の選定などが重要です。マーケティングが成功すれば大きな利益が出る世界なので、業界に精通した化粧品OEM会社を選ぶ必要があります。
また、化粧品OEM会社によっては取り扱い原料や容器に限度があり、似た製品を多くの企業に提供してしまうという問題も。オリジナリティのある化粧品を製造するためには、それに対応できる化粧品OEM会社を探すのも大切です。
SNSの台頭と消費者の変化
消費者が化粧品を選ぶ基準として、ここ数年で台頭したのがSNSです。実際の消費者によるリアルな口コミが話題を呼び、人気に火がつく製品も珍しくありません。
しかし一方で、トレンドの移り変わりが激しくなりリピーターを作るのに苦労するという一面も。消費者の興味が他に向かわないよう、徹底したブランディングや定期的な新製品の発売などで話題を作るのが良いでしょう。
この時代だからこそSNSマーケティングを重視し、長くリピーターを作っている化粧品ブランドもあります。インフルエンサーのプロデューサー起用や積極的なPRなど、時代に合ったマーケティングが化粧品OEMを成功へ導くポイントです。
化粧品OEMの選び方
一概に化粧品OEMといっても、会社によって得意な分野や対応範囲などが大きく異なります。
ここからは化粧品OEMを選ぶ上で大切なポイントをご紹介します。
①希望する数量でのオーダーは可能か
化粧品の製造・販売は事業規模によって初回ロット数が大きく異なります。大手メーカーであれば数千〜数万単位でのオーダー希望が多いですし、一方で中小企業や個人だと数百単位でのオーダーが一般的です。
化粧品OEM会社によって対応ロット数が大きく異なるため、事前に確認するのが大切。小ロット可能と書かれている会社でも、100〜1000個ほどとかなりの差があります。
弊社では最低ロット100個からの対応が可能です。初期費用を抑えた化粧品販売が叶うのでぜひご相談ください。
②作りたい製品の開発力はあるか
一概に化粧品といっても種類は様々。クレンジング一つでもオイル・ジェル・クリーム…など豊富で、化粧品OEM会社によっては開発の難しい種類もあります。
また、一度限りの依頼であれば問題ありませんが、化粧品ビジネスに成功すれば新商品も依頼したいと思うでしょう。そんなときも開発力のあるOEM会社であれば、作りたい化粧品を作れるためおすすめです。
それぞれの化粧品OEM会社が確保している素材や過去の事例などを調べておき、開発力を見極めましょう。
③化粧品OEM会社の強みは何か
日本国内には非常に多くの化粧品OEM会社が存在し、それぞれに強みがあります。
例えば、
-
スキンケア商材が得意
-
容器にデザイン性がある
-
独自素材を多数扱っている
などが想像できます。
どこに重点を置いてブランディングしていくのかを考えた上で、マッチする強みを持つ化粧品OEM会社を選ぶと良いでしょう。ここも化粧品を上手く販売する大きなポイントとなります。
化粧品OEMの商品化までの流れ
化粧品OEMを商品化するまでに、どれくらいの時間やどんな作業が行われるのか気になっている方も多いのでは。
ここからは実際のスケジュール感などを解説していきます。
STEP1:ヒアリング
化粧品OEMの中でも最も重要と言えるのがヒアリングです。お互いのイメージを細かくすり合わせることで、理想の化粧品が完成するでしょう。
弊社ではヒアリングでは化粧品の完成イメージだけではなく、コンセプトやターゲット、販売経路など詳細に確認します。そのような細かい情報も製品開発に活かし、最も良い形で仕上がるよう案を練っていきます。
また、ヒアリング力のない化粧品OEM会社は、のちにトラブルが起こる可能性も考えられます。少しでも不信感などを感じたら別の会社への依頼を検討してください。
STEP2:商品企画
ヒアリングした内容から、お客様の希望に沿った製品になるようコンセプト・商品・原料選定などを行います。
STEP3:サンプル提出
企画した内容を実際にサンプルとして開発し、お客様へ提出します。サンプルでは使用感・色・香りなど全てを確認して頂きます。
サンプルへの疑問や変更点などをヒアリングし、再度サンプルを作成し提出します。納得のいく製品が完成するまでこれを繰り返し、妥協のない商品を開発します。
STEP4:最終決定
サンプルでOKが出たら、処方や容器の仕様などを最終決定します。
STEP5:お見積もり
製品の最終決定後、ロット数など全てを確定させお見積もりを作成します。
STEP6:発注
お見積もりにご承認頂けましたら、正式発注を頂きます。
ヒアリングから発注までの期間は、早ければ2週間程度、時間のかかる場合だと3ヶ月程度頂きます。ここはサンプル提出や打ち合わせ回数によって大きく変動するので、希望納期があれば事前に伝えておきましょう。
STEP7:デザイン入稿
化粧品には容器やパッケージのデザインも欠かせません。化粧品OEM会社の多くはデザインは承っていないため、自社で作成もしくはデザイン会社へ依頼し、発注までに用意しておきましょう。
弊社では簡単なデザインであれば無料でご提案しています。デザインに不安を抱えている方もぜひご相談ください。
STEP8:製造〜納品
製造・菌検査・加工・充填などを行います。製造開始からお客様の元へ納品するまでの期間は、約2ヶ月ほど頂いています。
化粧品のOEM製造依頼なら株式会社ゼロ・インフィニティにお任せください
化粧品OEMのメリット・デメリットや業界の現状まで詳しくご紹介しました。
今や化粧品業界は異業種からの参入も一般的となり、OEM製造を活用すればどの企業でも始めやすいビジネスとなりました。だからこそ化粧品業界で勝ち残るためには、自社ならではの強みを持った製品開発が重要です。
ゼロ・インフィニティでは製造だけでなく、デザインや薬事対応などワンストップでサポートしています。化粧品ビジネスが初めての企業様も多くサポートしてきた経験がありますので、化粧品のOEM製造を検討している方はぜひお問い合わせください。
化粧品、健康食品、イージーオーダー化粧品などのOEM製造開発を手掛ける大阪のOEM会社。「小ロットOEM企業」として他の追随を許さないエキスパート企業を目指しています。ゼロインフィニティの強みはこちら。化粧品、健康食品などのOEM製造開発のご依頼は072-321-8839までお電話下さい。