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化粧品GMP(ISO22716)とは|取得企業のメリットや医薬品GMPとの違いを解説

公開日:2023年12月08日

最終更新日:2023/12/08

化粧品OEMお役立ち情報

化粧品GMP(ISO22716)とは|取得企業のメリットや医薬品GMPとの違いを解説
化粧品を製造・販売をする上で覚えておきたいのが「化粧品GMP(ISO22716)」という国際規格。

実は化粧品GMPは法令ではないため、取得している企業とそうでない企業があります。
今回の記事では化粧品GMPの概要について解説します。

GMP(ISO22716)とは

GMPとは「Good Manufacturing Practice」の略称で、製造管理及び品質管理の基準を示す規格です。従業員・設備・製造・製品・原料などを手順化し、ルールブックとします。化粧品GMPは以下の三原則に当てはまるものを定めなければいけません。

  • 間違い防止

  • 汚染防止

  • 品質保証システム

GMPは化粧品だけではなく、食品や医薬品などの分野においても取得が推奨されています。それぞれの分野に適したGMPがあり、中でも化粧品におけるものを「化粧品GMP」と呼びます。

GMPハード・GMPソフトとは

GMPにはハードとソフトがあります。ハードとは構造設備に関する内容で、作業場の広さや配置、汚染対策などの面からGMPを定めます。

一方でソフトは管理面に関するGMPを指し、責任体制の明確化や作業手順、記録など人的なミスを防ぐために定められる内容です。

GMPを定める際はハード面・ソフト面の両方から、三原則をクリアできる内容を定める必要があります。

化粧品GMP(ISO22716)とは

化粧品GMPとは化粧品に加え、医薬部外品・口中清涼剤・殺虫剤・殺そ剤・衛生用綿類に適用されるGMPです。

2007年に規格化され、2008年に日本化粧品工業連合会が自主基準として採用しました。
日本だけではなくアメリカやEUも採用している規格で、化粧品を輸出する際にも安全性が示しやすいのが特徴です。

化粧品GMPと医薬品GMPの違い

医薬品の製造のために作られたのが医薬品GMPで、化粧品GMPは医薬品GMPをもとに作成されています。

化粧品GMPは自主基準ですが、医薬品GMPは法令で取得を義務付けられているため基準に沿った内容でなければ医薬品の製造ができません。

化粧品GMPを取得するメリット

化粧品GMPは自主基準であるため、取得に悩んでいる企業様も多いと聞きます。取得に費用・時間がかかるのがデメリットではありますが、もちろんメリットもたくさんあります。

ここからは化粧品GMPの取得によって得られる主なメリットをご紹介します。

品質の安定による市場回収・クレームのリスク軽減

化粧品GMPはハード面・ソフト面から細かなルールを定めます。そのため誰がどの作業をしても品質の差が出づらく、安定した品質で製造できるのが最大の特徴です。

化粧品を販売する上で最も避けたいのが、「市場回収」です。

市場回収が起こると無駄なコストが発生するだけでなく、企業やブランドイメージが低下し顧客離れに繋がります。信頼を取り戻すまでは時間がかかるため、大きな損失となるでしょう。

市場回収は製造不良や菌の混入、表示ミスなど様々な理由で行われます。これらのトラブルを避けるためにも、化粧品GMPの取得は役立ちます。

製品・会社への信頼の向上

化粧品GMPは製造・品質の管理基準が高いため、製品や会社への信頼に直結します。競合他社へのアピールにもなり、市場で優位になるというメリットもあります。

国際規格適合により海外輸出がしやすい

化粧品GMPは国際規約のため、日本だけではなく多くの国で採用されている基準です。
そのため化粧品GMPを取得していると海外からも信頼が得やすく、輸出における強みとなります。

化粧品GMPの取得すべき?

化粧品GMPの取得には1年程度がかかります。必要な設備や体制を整えるのに費用もかかり、取得するのは難易度が高いとも言えるでしょう。

化粧品GMPを取得していなくても、自社の独自基準やルールを定め、安定した品質を提供している企業は多く存在します。

しかし、化粧品製造ノウハウがないのであれば、化粧品GMPに沿って基準を定めるのがおすすめです。日本化粧品工業連合会が採用した規格のため、ノウハウのない企業でも高い品質を維持できるでしょう。

今から化粧品の製造を始めるのであれば取得した方がいいですが、すでに製造環境が整っている企業であれば取得しなくても問題はないでしょう。

まとめ

化粧品GMPは自主基準のため、必ずしも取得しなければいけない規約ではありません。化粧品GMPを取得していなくても、企業独自の基準で高品質な製品を製造している会社も多いです。化粧品GMPの取得を悩んでいる方は、ぜひ本記事を踏まえ検討してください。

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